No.032 [記憶の中のうぐいす色]

泣きたくなるね
泣かないけどね

逃げたくなるね
逃げないけどね

世界はゆっくりと変わっている
そんな当たり前のことに
気がついた在り来たりな午後


見えない流れで世界が変わっているように
俺自身もまた
知らないところで変わっているのかもしれない


このまま少しずつ変わり続けて
いつか、
今の俺が跡形もなく消え去っても
今日のことを忘れないでいられるだろうか

こうしている今も
世界はゆっくりと変わっている
俺の陳腐な感傷など置き去りにして

その事実が
俺を殺しては生かしている
それが悲しくもあり
愛しくもあるのだ




(さて、日記でも書こうか。今日の俺が生きていた、その証に。)

2．背中あわせ

2人で描く10のお題：2．「背中あわせ」


「たとえ見えなくたって、傍にいるって知ってる」

「背中あわせ」って、
絶対に見えないのに、確実にそこにいることが解るんだよ。
それってなんだか信頼だとか、愛情だとかに似てる。
見えないから分からないことはあるけど、
見えるからこそ分からなくなることだってある。




＜未消化＞
③手を繋ぐ
④寄り添う
⑤指をさす
⑥与える
⑧捕まえる
⑨抱きしめる
⑩キスをする

7.撫でる

2人で描く10のお題：7．「撫でる」

「ティエリア、髪が乱れている」「ああ、すまない。刹那」


二期は仲良し、兄貴の力は偉大だ。
そしてきっと、見えないところでライル氏が騒いでいる。
「俺だったら払いのけるくせに！」とかなんとか。
それも仕方ない、だってせっさんのは優しさだもの。
ライルんは…まぁ、ねぇ。

描いておいてなんだが、ちょっとむず痒い雰囲気ですね。
だけどお互い素でこんな感じなんだよ、きっと。
カップルのそれではなく、夫婦あるいはお母さんと子ども的な。


＜未消化＞
②背中合わせ
③手を繋ぐ
④寄り添う
⑤指をさす
⑥与える
⑧捕まえる
⑨抱きしめる
⑩キスをする

No.085 [体温の欠乏]

どうしようもなく餓えを感じて、
手当たり次第に食べ散らかした。
けれど、満たされたのは腹だけだった。

死にそうなくらい渇きを覚えて、
浴びるように全部飲み干した。
なのに、潤ったのは喉だけだった。

悲しいまでに飢えている
泣きたい程に乾いている
ただ、呼んでいる。


わたしがわたしでいるために
受け入れた大人らしさ

わたしが生きていくために
息絶えていく子どもらしさ

そのどちらもが


止むことなく繰り返している
声にならない声だけ、響く。



（「　　　」というただその一言だけが、わたしには言えなかったから。）

ふたりで。

２人で描く１０のお題

①「向かい合う」


「すき」「きらい」


＜未消化＞
②背中合わせ
③手を繋ぐ
④寄り添う
⑤指をさす
⑥与える
⑦撫でる
⑧捕まえる
⑨抱きしめる
⑩キスをする