２４の終わりに死を想う

月の光は冷たいと
言い始めたのは誰なのだろう
安らぎを感じるくらい
あれは温かいのに

暗い暗い紺色の中に在る　それだけで
夜道は美しく輪郭を保って
迷わずにすむじゃないか



一人走る寒い道を
何処までも着いて走る
それは道標のようなもの
例え何年経ったとしても
変わらない数少ないもの


月光の歩いた道を辿って
果敢ない「今日｣の終わりを綴りましょう
二度と廻っては来ない「今」を見送るように
真さらな「明日」の始まりを眺めましょう
何気ないようで大切な「次」を迎えるように

誰かが灯す篝火に様に
移ろう送り火の様に

いつかくる「終り」のために