2009-07-07 [Tue]
どれほど走ったとしても、
進めるのはたった24時間で
どれほどゆっくり歩いても、
押し流されて24時はやってくる
結局、何万年待ったとしても
人は人であることを辞められない
たとえ正の走光性が、全体の総意でなければならなくとも
現状を見る限りにおいて、それが適う日は未だ来ない
けれど、それでいいのかも知れない
それでもいい と、
今は漠然とそう思った
(万人の高潔さが果たして幸福と呼べるのかどうかを、
瞬く間しか生きない私は悲しくも知ることはないのだ。)
進めるのはたった24時間で
どれほどゆっくり歩いても、
押し流されて24時はやってくる
結局、何万年待ったとしても
人は人であることを辞められない
たとえ正の走光性が、全体の総意でなければならなくとも
現状を見る限りにおいて、それが適う日は未だ来ない
けれど、それでいいのかも知れない
それでもいい と、
今は漠然とそう思った
(万人の高潔さが果たして幸福と呼べるのかどうかを、
瞬く間しか生きない私は悲しくも知ることはないのだ。)
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2009-07-01 [Wed]
「なぁ、なんで鶏は飛べるように進化しなかったんだろうなー。」
いきなり何だ。
珍しく黙っているかと思えば、そんな事を考えていたのかお前は。
まったく意味が分からない。
「意味が分からない、って顔してんなー。」
仕方ないだろう。
そもそも沈黙前の会話を思い浮かべてみたところで、
鶏の進化に思考が行き当たる要素ははっきり言って0だ。
「だってよ、もしも鶏も空を飛べりゃあ
こんなに食われなくって良かったのに。」
だったら何だと言うんだ。
そもそも、先日こんがりと揚がった鶏肉を
それはもう旨そうに咀嚼していた人間の言えたことか。
「もし鶏が飛べたとしたら、どうなってたんだろうなー」
一体なんのためのifなんだ。
頼むから、俺にわかるように説明しろ。
なぁ、お前どう思う?
なんて馬鹿馬鹿しくも聞いてくるから
俺は仕方なく(本当に仕方なく)考えてみた。
そして、辿り着いたある一つの終着点。
もしも、鶏が飛べたなら…
「変わらない。人はあらゆる手を使い鶏を捕えるだけだ。その腹を満たすために。
あるいは別の何かが取って代わるかもしれない。不足した隙を埋めるために。」
どちらの方が可能性が高いだろうか、
そう考えかけて、そんなことはどちらでもいいことに気が付いた。
「それは例えば鴨だったり?」
「ああ、兎だったりする。」
結局のところ、何がどう変わったところでこのシステムは変わらない。
強者と弱者に分かれ、喰い喰らわれる。
文明も兵器も不要な、世界のシステム。
人に限らずとも、鶏でなくとも。
「そっか、そうだよな…」
中空を眺めながら呟いた声は、ひどく高くから聞こえるような気がした。
飛びつつある鳥を前に、俺は銃の撃ち方を反芻していた。
(下には柔らかいクッションをひいておいてあげる。落ちたあなたが傷つかないように。)
いきなり何だ。
珍しく黙っているかと思えば、そんな事を考えていたのかお前は。
まったく意味が分からない。
「意味が分からない、って顔してんなー。」
仕方ないだろう。
そもそも沈黙前の会話を思い浮かべてみたところで、
鶏の進化に思考が行き当たる要素ははっきり言って0だ。
「だってよ、もしも鶏も空を飛べりゃあ
こんなに食われなくって良かったのに。」
だったら何だと言うんだ。
そもそも、先日こんがりと揚がった鶏肉を
それはもう旨そうに咀嚼していた人間の言えたことか。
「もし鶏が飛べたとしたら、どうなってたんだろうなー」
一体なんのためのifなんだ。
頼むから、俺にわかるように説明しろ。
なぁ、お前どう思う?
なんて馬鹿馬鹿しくも聞いてくるから
俺は仕方なく(本当に仕方なく)考えてみた。
そして、辿り着いたある一つの終着点。
もしも、鶏が飛べたなら…
「変わらない。人はあらゆる手を使い鶏を捕えるだけだ。その腹を満たすために。
あるいは別の何かが取って代わるかもしれない。不足した隙を埋めるために。」
どちらの方が可能性が高いだろうか、
そう考えかけて、そんなことはどちらでもいいことに気が付いた。
「それは例えば鴨だったり?」
「ああ、兎だったりする。」
結局のところ、何がどう変わったところでこのシステムは変わらない。
強者と弱者に分かれ、喰い喰らわれる。
文明も兵器も不要な、世界のシステム。
人に限らずとも、鶏でなくとも。
「そっか、そうだよな…」
中空を眺めながら呟いた声は、ひどく高くから聞こえるような気がした。
飛びつつある鳥を前に、俺は銃の撃ち方を反芻していた。
(下には柔らかいクッションをひいておいてあげる。落ちたあなたが傷つかないように。)
2009-07-01 [Wed]
ああ、おきづかいありがとうございます
いやはやそんな、きにしないで
ええ、ごえんがあればうれしいだなんて
こちらこそ、なにかあったらそのときはよろしく
えがお
にがわらい
ほほえみ
かんしゃ
きょうしゅく
よろこび
嘘だ
別に来たくなんてなかった
本当はとても煩わしかった
二度と此処になんて来ない
無表情の心に嘘を押し付けて
虚無感を噛み潰して笑った
本当の事なんて、言えるわけが無かった
(だって、あなたはあの人じゃない。
飲み込まれてゆく影から、俺を引き摺り出してはくれない。)
いやはやそんな、きにしないで
ええ、ごえんがあればうれしいだなんて
こちらこそ、なにかあったらそのときはよろしく
えがお
にがわらい
ほほえみ
かんしゃ
きょうしゅく
よろこび
嘘だ
別に来たくなんてなかった
本当はとても煩わしかった
二度と此処になんて来ない
無表情の心に嘘を押し付けて
虚無感を噛み潰して笑った
本当の事なんて、言えるわけが無かった
(だって、あなたはあの人じゃない。
飲み込まれてゆく影から、俺を引き摺り出してはくれない。)
2009-06-22 [Mon]
俺がこの世界から消える時には
俺のものすべて、共になくなればいいと思う
俺がいなくなったその世界で
俺以外の形ある何かが
あなたを苦しめることがないように
あなたはとても優しいから
俺のことを思い出しては
その胸を痛めてくれるのだろう
たとえ、それが此処に居た証だとしても
あなたを傷つけてしまうなら
そんなものは、消えてしまえばいいんだ
(どうか、優しいあなたが一人で泣いたりしませんように。
俺のことなんて忘れたっていいから)
Side:S→L/Side:L→S
俺のものすべて、共になくなればいいと思う
俺がいなくなったその世界で
俺以外の形ある何かが
あなたを苦しめることがないように
あなたはとても優しいから
俺のことを思い出しては
その胸を痛めてくれるのだろう
たとえ、それが此処に居た証だとしても
あなたを傷つけてしまうなら
そんなものは、消えてしまえばいいんだ
(どうか、優しいあなたが一人で泣いたりしませんように。
俺のことなんて忘れたっていいから)
Side:S→L/Side:L→S
2009-06-22 [Mon]
俺がこの世界から消える前に
俺の持つ出来るだけ多くを、君に送りたいと思う
君が残されたこの世界で
君の両手いっぱいの何かが
滑り落ちた俺を誤魔化してくれるように
それでも君は優しいから
俺の名前を何度も呼んでは
夜の静寂に泣くのだろう
たとえ、それが愛された証だとしても
君の心を閉ざしてしまうなら
そんなものは、忘れてしまえばいい
(どうか、愛しい君が夜に怯えたりしませんように。
俺のために泣かなくたっていいから)
Side:L→S/Side:S→L