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朧月
徒然ト、目に映ル物・思フ事。結構な確立でネガティブなのはご愛嬌。
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2024-11-23 [Sat]
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2009-11-19 [Thu]
日々に交差して 夢に透写して
絡み付く感情 微弱なインセンス

埃っぽい油膜の表を滑っている
いくつもの太陽
嗚呼、まるで世界の終わりのようだ
夢みたいな

あの日 君は泣いていたね
「愛しているから」って
そして 僕は笑っていたね
「愛せないんだ」って

分かっているんだ
分かっていたんだよ
それこそ、ずっと前から

だけど、
誰も愛せない僕には
何も許せない僕には
そんな嘘でも必要で


(君を愛することが出来ないくせに、君の愛を失えば死んでしまうんだ。嗚呼、なんて身勝手で我儘な僕の愛。)

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2009-11-16 [Mon]
君は読んでいた
僕を呼んでいた
だけど知らなかった
僕は 君を

君のはじまりは
僕の終わり
なのに よんでいた
君は 僕を

16


(それでも確かに 僕は君が好きで、君は僕を愛していた)
2009-11-16 [Mon]


夜が過ぎては朝がやって来る
今日が昨日になって明日が今日になる

草を食んだ君は僕に食べられて
そうした僕はいつか草を育むだろう

そんな毎日は、
終わりのはじまりなのかな
はじまりの終わりなのかな

だけど、
ぐるぐる回ってるんじゃなくて
ぐらぐら揺れているんだよ

だからおぼつかない足取りで
ステージから転がり落ちてしまうんだ

(1と0の連鎖 この世界ではなにもかもが
はじまりも終わりも同じことだ)

2009-11-09 [Mon]

起きるより眠る方が楽で困る
進むより止まる方が楽で困る
生きるより死ぬ方が楽で困る




そんな事ばかり考えている
本当、困るね。
2009-11-03 [Tue]
夢とは奇妙なものだ。

夢だから起こり得ること、
夢だから許されること、
そんな諸々のこと。

そして、
夢だから確かめられることも、ある。




-―――――――――――――――――――――――――――――



何もかもが燃えてしまって、
誰も彼もが途方に暮れていた。


焦げ付いた建物の黒、剥き出しの鉄骨は
まさに亡骸と呼ぶに相応しくて、
俺は大袈裟にも世界の終わりを想像していた。




どれ程の間立ち尽くしていたのか、それは今となってはもうわからない。
けれど、不意に


“嗚呼、いけない。
大切なものを、あの場所に忘れてきてしまった。とても大切な…”


そう、思いだした。
だから、瓦礫の中を踏み分けて歩いた。
未だ僅かに漂っている煙も
いっそ無様なだけの日常の残骸も
気にはならなかった。




そうして、辿り着いたのは微かに見覚えのある部屋。
そこにはもう壁と呼ぶべきものさえ存在してはいなかったけれど、
何か懐かしい気配のようなものが横たわっているような気がした。


かつて部屋であった場所、いつか生きていた空間
もう何であったかも解らなくなってしまったガラクタの中、
「大切なもの」を探していた。





やがて、指先が煤で黒く染まる頃
冷たい何かが手のひらに触れた。

見るまでもなかった。
探していたのはこれだって、指先が覚えていたから。




焔に焼かれて溶けかけた外殻、薄汚れたディスプレイ
記憶の中のそれとは随分違ってしまったけれど

しかし、それは紛れもなく
「Walkman」だった。





-――――――――――――――――――-――――――――――――

そんな夢。
夢の中でさえそんなものに縛られている俺を、
君は笑うのかな?

だけど、それでもなお流れたメロディに
俺はひどく安堵したんだよ。


眩暈がしそうな都市の亡骸の間でも
気がふれそうな廃人の群れの中でも
たった数センチの箱とコードで俺は救われる。


もしかしたら、
そんな異常な俺の正常に
君は泣くのかも知れないね。
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