2009-05-30 [Sat]
日々を過ごすという事は
有限のフィルムを回し続けるということ
撮り溜めた想い出は
いつか見るに相応しいものがいい
だから惰眠を貪るだけの一日も
メリハリには必要なのさ
始まりから終わりまで
クライマックスの映画なんて
きっと誰も見ないだろう?
観客は一人しかいない劇場で
終幕まで続く人生の暇つぶし
誰かが思うほど
それは悪いもんじゃない
(この狂った舞台の上で、無事に愚者を演じきれたら喝采を)
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2009-05-30 [Sat]
紙と記号に追われることを繰り返して、
匣の走る振動だけが染み付きそうなそんな毎日。
沈む夕日はこの世の終わりみたいに鮮やかで
ここにいる俺は透間無く真っ黒で
なんだか
どうしようもなく切なくなって
どうしようもなく悲しくなって
小さく「サヨナラ」と呟いた
(何に別れを告げているのか、分からないけど)
2009-05-28 [Thu]
一足先に未来へ歩みだす君へ
いくつかのお願いがあるんだけど
聞いてくれる?
とりあえず言ってみろって?
それもそうだね。
まず一つ、
絶対に無理をしないこと。
1人で頑張っちゃう君だから、
僕は少しだけ心配なんだ。
二つ、
もしも一人で暮らすなら、
僕のスペースも用意しといてよ。
気まぐれな猫みたいに
時々転がり込むから。
そうだね、
ご飯ぐらいならしてあげても良いよ?
…なんてね、冗談。
うん、冗談だよ…多分、ね。
最後に、
本当は僕にとってこれが一番大切なんだけれど、
…ちょっと言いにくいなぁ。
…僕のこと、忘れないでよ。
何処に居たって、
どんな君だって、
いつでも待ってるから。
この世界のどこかで
君の幸せを願ってやまない僕を
どうか、
憶えていて。
(それだけお願い、これ以上は望まないから)
2009-05-27 [Wed]
何一つ持たずに生きて
何一つ持たずに死んで逝く者と
両手一杯の愛を抱えて
両手さえも失くして逝く者
一体どちらの方が、
大きな絶望を知るのだろうか。
あなたが身勝手に心を与えなければ
何一つ失わずにいられた。
何処にもいかない、だなんて
うそつき。
(与えて、与えて、与えて…求めてもいない心を押し付けて
失って、失って、失って…ついに自分さえ失くしたの?)
2009-05-26 [Tue]
たとえば、
困難な問題を片づけることや
複雑な料理をすることは
驚くほど上手なくせに
駄々をこねることや
欲しいものを欲しいということが
君は酷く下手で
誰もが当たり前と感じることが
当たり前に受け取れなくて
全部、自分で何とかしちゃう君は
とても器用で不器用なんだろう
だけど、
君のことが大切な俺としては
ちょっとくらい欲しがってほしいし
ちょっとじゃなく貰って欲しい
砂糖菓子みたいに甘いものも
ブランケットみたいに柔らかいものも
陽だまりみたいにあったかいものも
幸せと感じるものすべて
こんな風に言えば君は、
慣れないことに戸惑って俯いてしまうね
だけど、それから本当に小さな声で
気をつけないと聞き逃しちゃうような声で
俺に「ありがとう」って言うんだ。
(そんなところとか、本当に可愛いなぁって思う。)